ホーム放射線治療(LINAC) > 放射線治療について

放射線治療について

放射線治療専用術衣「マンマウエア」

乳房照射は乳房温存手術と術後の放射線療法、それらに対する補助療法(化学療法・ホルモン療法)を組み合わせて行います。

放射線治療の際、治療台では基本的に治療部位を露出した状態で横になっていただきます。当院では女性の為に乳房温存照射の放射線治療専用術衣「マンマウエア」を用意しております。
マンマウエアを着用し、放射線治療前後の肌の露出を最小限にすることで、皮膚が直接治療ベッドに接する不快感や空調による冷えを防ぎ、安心して放射線治療を受けることができます。

マンマウェアは乳房照射以外の照射にも使用出来ますが、治療の妨げになる場合は着用できませんので、詳しくはスタッフにお尋ね下さい


XVI (IGRT)による高精度な位置決め

放射線治療装置「シナジー」は、リニアックのガントリ部にイメージガイド放射線治療(IGRT)が可能な「X-ray Volume Imaging(XVI)」を装備しています。

XVIは、診断画像撮影と同じkV電圧のX線コーンビームを利用した3次元のCT画像や透視画像、単発撮影が可能で、その位置画像を頼りに照射位置のズレを補正する技術をイメージガイド放射線治療(IGRT)と呼びます。

通常、治療の位置決め(セットアップ)は体の表面に描くマーキングで行います。 体表のマーキングだけではセットアップが不十分なときに、XVIで3次元CT画像を収集することにより1ミリ以下の誤差で照射位置を補正することができます。他社のIGRTでは、おもに骨の位置で照射位置確認する透視だけのものもありますが、エレクタ社の放射線治療装置「シナジー」に装備されているXVIのCT画像では軟部組織の広がりも確認することができるので、より丁寧な放射線治療が可能です。

呼吸による腫瘍の移動を息止めにより抑制させる「アブチェス」

アブチェスは呼吸による胸腹部の上下運動を振幅運動に変換して指針表示する器具です。呼吸の仕方が一定のときメーターの指示位置と胸腹の体動レベルが一致することで呼吸管理ができます。
照射時にアブチェスを使って息止めをしていただくことで、照射範囲を最小に絞ることができ、正常組織への影響を低減することが可能です。さらに、当院では照射時に照射部位をXVIで撮影して息止め照射がうまく行われているかを確認しています。 さらに精密なコントロールが必要な時にはマーカーと呼ばれる小さな金属を腫瘍にとりつけて、息を止めながらそのマーカーをターゲットにして照射野を合わせることもできます。マーカーの金属は体内に留置したままでも生活に支障ありません

従来の自由呼吸気下での治療イメージ

動いているオレンジ色の部分が治療したい病巣です。水色の部分は肺を表しています。

呼吸に伴いオレンジの病巣が移動します。
治療部位の移動量を考慮して照射範囲が決まるため、必然的に照射範囲は大きくなり、正常な組織にも幾らかのダメージを受けます。
この方法では、正常組織のダメージを避けるために腫瘍組織を退治するのに十分な線量を照射出来ない場合もあります。

アブチェスによる息止め照射のイメージ

呼吸の様子をアブチェスのメーターで管理して呼吸を止めたときにだけ照射を行います。
呼吸のタイミングは、治療担当技師がモニターでチェックしながらマイクで合図しますから心配いりません。
ただし、息継ぎをしながら治療照射を続けますので、自由呼吸気下での照射より幾分時間がかかります。
照射範囲はオレンジ部周囲のみに絞られるため病巣に放射線を集中させることができます。

体の傾きを補正できるHexaPOD (6軸補正治療台)

HexaPODは
(1) 左右方向(X軸) 
(2) 奥行き(Y軸) 
(3) 高さ方向(Z軸) 
(4) ロール(roll:前後を軸にする回転)
(5) ピッチ(pitch:左右を軸として上下に回転)
(6) ヨー(yaw:上下軸の回転)
合計6軸の自由度をもつコンピュータ制御のロボット治療台です。従来のXYZ3軸の位置決め修正に加えて、体が少し右に傾いているときなどの体位のねじれにも対応できるため、より精密な治療位置決めが可能です。